大石さん

子供の頃から剣道をしていて、高校もそのまま剣道の推薦で通ってたんですね。でも、もともと自分の学力に沿わない学校だったということもあって当時は進路に悩んでました。

それから進路を決めないといけない時期が迫ってきた時に理学療法士の学校のことを知りまして、入学後に実習などで実際にスポーツ選手や一般の方に施術をしたことが一番最初のきっかけです。

理学療法士と言うと、病院などでリハビリをする人。というイメージが強いですね。そこからどういう流れでトレーナーになろうと思われたんですか？

大石さん

理学療法士の学校ではいろんな経験をするんですが、その中でもリハビリに一番惹かれて、卒業後は整形外科に就職しました。当時は病院ということもあり子供から高齢者の方まで幅広く色んな方を診させていただいて沢山学ぶことができたんですね。

でも、いつからか、違和感と言いますか自分には合っていないような気がしてきたんですよ。おもしろくないというか、なんというか。

具体的にどういったところがおもしろくなかったんですか？

大石さん

例えばスポーツ選手を診ていて感じたことですが、スポーツ選手は給料が年俸制だと最悪ケガをして試合に出れなくても給料が支払われないということは基本的にありませんよね。

年俸制だとそうですね。

大石さん

極論”言うと今すぐに絶対どうにかしないといけない”ということがないというか緊急性はありません。

なるほど。

大石さん

でも、飲食店など客商売で毎日の売り上げを立てないといけない方は、”今すぐに、最悪でも仕事のときだけでも” どうにかしてあげないと生活に影響しちゃうんじゃないかと思うんですよ。

別に偏見もっているわけではなくてですね。

確かに。その日の売上がゼロですからね…。

大石さん

はい。”後者は生活のために毎日働かないと食べていけないのに対して、前者は一生じゃなくてもケガしてもある程度補償されている”。

そう考えたときに、表現がおかしいかもしれませんが「おもしろくない」という気持ちが何故か湧いてきました。

だったら自分は、どうしたいのか・何ができるのか。それを考えたとき「もっと身近な人たちの想い・悩みに答えてあげたい」という想いになったんですよ。

それで結果的に、独立という形になってパーソナルトレーナーとして活動することになったという感じです。

なるほど。剣道の話が出たときに他の方と同じで、大石さん自身がスポーツをしてたからというのがきっかけと思ってましたが、そんなに深い理由があったんですね。

大石さん

男女の割合で言うと女性８～９割くらいで、ほとんど女性の方です。年齢は２０代～４０代の方が多いですね。

ただ、多い層で挙げましたが、幅で言うと一番下は小学生から上は７０代の男性でさまざまです。

小学生からですか？過去にインタビューさせていただいたトレーナーさんとお客様の層・性別は同じですが幅がすごいです。ちなみに悩みで多いのはどういった内容ですか？

大石さん

多いのは腰痛・膝痛・肩こり。その他では引き締めたい・片頭痛などです。

腰痛・肩こりなどは病院に行っても改善しなかったというが多くて、引き締めたいというのは、ただ痩せるのではなくてキレイな体にしたいという要望ですね。

痛みの改善からダイエット、ボディメイクと要望も幅広いですね。あ、先ほどの小学生はどういった理由でご依頼があったんですか？

大石さん

一人じゃないので、理由はさまざまですが例えば今やっているスポーツでパフォーマンスを向上させたいという機能向上の面であったり、体が完全に歪んでしまっているのを改善してほしいなど。

小学生でも理由はそれぞれ異なります。

なるほど。資格をいろいろと持たれていることもあるのか、本当にいろんな年齢層・悩み・目的の方が来られてますね。ここまで幅広くさまざまな目的の方を対応されているトレーナーさんはホントに珍しいです。

大石さん

先ほど説明させてもらったように、”何かしらの痛みで来られている方・キレイな体を作りたくて来られている方”、いろんな目的があって指導・施術していますが、初めての方は”一部分だけで判断しない”ように気を付けています。

一部分だけで判断しないとはどういう意味ですか？

大石さん

例えば不調の改善目的で腰痛と肩こりなんですが、腰痛肩こりというのは、ほとんどのお客様が肉体的（疲れ・姿勢）が原因と思われているんですね。

僕もそう思ってますが違うんですか？

大石さん

それも間違ってはいませんが、その原因が全て肉体的な面が原因とは限らないんですよ。同じ腰痛・肩こりでも精神的な面も関係しているケースもあったりします。

症状が共通していても原因は必ずしも全て一緒ではなくて人によって違います。それが一部分だけで判断しないという意味です。

なので、初めて来られた方は体だけを見るのではなくて、表情や内情などもできるだけ聞くようにしています。

そうなんですか？肉体的な疲労が蓄積して痛みに繋がってると思ってましたけど気持ちの面も影響するんですね。だから初めての方はあらゆる角度から診断する。ということなんですね。

大石さん

そうですね。原因をしっかり理解しないと適切な施術ができないので。

どういったことですか？

大石さん

好きなものを食べて好きなものを飲むことです。

トレーナーの皆さん結構食生活に気を付けているのが多いのに意外ですね！でもそのこだわりで、体系を維持できているのは何か理由があるんですよね？

大石さん

そうですね。

でも特別変わったことをしているんじゃなくて、ふつうに運動しているだけですよ。

それだけですか？

大石さん

はい。

これは自分自身のこだわりというよりはパーソナルトレーナーとしてのこだわりですね。

といのも、パーソナルトレーニング（ダイエット目的）でご依頼をいただく方の多くは、根本の考えとして”食べたらダメ”とよく思われがちなんですね。

それってふつうそうですよね？

大石さん

いえ。そんなことはありません。

何か大会がある、結婚式があるなどイベントがある。

ということであれば別ですが、そういう目的でなければそんなことはなくて、逆にその考えを持つのはあまりおすすめできません。

へ～。なぜですか？

大石さん

仮にダイエットで食べたいものを我慢したまま痩せたとしても、その方法で痩せた場合、食べたいものずっと我慢し続けないといけないんじゃないかと思ってしまいますよね？

でも自分が好きな食べ物、飲み物、全てずっと我慢したまま生活していくのは不可能に近いというか、逆に精神的負担に繋がると思います。それに継続するのがかなり難しいです。

ですね…。僕は絶対無理です！

大石さん

なので、限度はもちろんありますが、時には「好きなものを食べて好きなものを飲む。」ということもしながら取り組んだほうが継続しやすいと思います。

毎日はダメですけどね。

おっしゃる通り同じ「痩せる」にしても、無理して痩せたのとそうでないとでは、その後の気持ちの面も違いますね。好きなものを食べれて、飲んで、それでも維持できるほうがいいですよね！

大石さん

はじめはやさしいと思いますが…。

慣れると超スパルタですか？

大石さん

いえ、それはないんですが、お客様の理想・目標が高ければ高いほど厳しくなると思います。(笑)

でもそれは当然と言いますか、それだけ一緒にがんばってもらわないと目標を達成するのは難しいということですよね？（この後、実際にパーソナルをお願いした結果、おっしゃる通り笑顔で厳しく指導いただきました…。）

大石さん

そうですね。

せっかくご縁があってご依頼いただいてますから、やっぱり目標は達成していただきたい気持ちが出てしまうんだと思います。（笑）

でもそれだけ自分のために本気で指導してくれているということですからね。個人的には、厳しくされてるほうが自分のことを考えていただいてる気がして嬉しいと思います。ただ、ついていけるか心配ですが…。

大石さん

ん～…。

難しいですね…。

特に”こういったこと”と言うのはありません。

ないんですか？全くですか？

大石さん

そういう意味じゃなくて、特別印象に残っている方はいないという意味です。すべてのお客様どの方に対してもなってよかったと常に思っているというか感謝しています。

あ、なるほどです。全くないのかと一瞬勘違いしてしまいました…。コレという特別なことはなくてってことですね。汗

ただ、それだとお客様全員に対してめちゃくちゃ神経使いそうですが嫌になったりすることないですか？

大石さん

それはないです。

というのも、僕は休みを取ってないんですよ。
それくらい仕事が好きですし、それでも全く何もストレスを感じません。これ以上自分にとっていい仕事はないと思ってます。

好きなことをやれている証拠ですね。

全然休みがなくても働けるのは本当に好きなことができてる証ですね。自分もこの仕事に関しては同じで休みがなくてもストレスがないので分かります！

大石さん

今後に関しては正直今の時点では思いつかないといいますか、考えていることは特にありません。ただ、日頃から体に関する勉強を続けているのと、今年から知り合いを通じてグループレッスンも始めました。

あとは、美容室のヘッドスパの監修をさせていただいたりと、現状でパーソナルトレーナー意外にもご依頼をいただくようになったので既にチャレンジしている状況でしょうか。

へ～。そういったこともあるんですね。そのヘッドスパの監修とは具体的にどういうことをされたんですか？ふつうとは何が違うんですか？

大石さん

美容室などで行われているヘッドスパは、専門的に教えてもらっているわけではないので単にマッサージしているだけというのが一般的です。

ただ触っているだけといった。

そうなんです？？

大石さん

はい。

でも自分が監修させていただいたヘッドスパは、ツボや筋膜・皮膚の動きをしっかり見て行う方法で、一般的に行われているマッサージのようなヘッドスパとは違うんですよ。

へ～。実際にしてもらってるときにそんなこと考えたこともなかったです。ちなみにツボをちゃんととらえたヘッドスパ、めちゃくちゃ気持ちよさそうですね。

大石さん

ですね。同じヘッドスパでもちゃんと分かっててやるのとそうでないのは全然感じ方も違います。

ちなみに監修したヘッドスパは、元々美容室さんからの監修で開発したんですが、それから職業訓練校のほうに”水を使わずにできないか”という相談もいただきましてドライヘッドスパも開発しました。

ドライヘッドスパですか。それも聞いたことがないです。大石さんは既にそういう感じで新しいことにチャレンジされてるんですね。

大石さん

そうでうすね。

自ら新たにチャレンジしようと思っていることは現状で特にありませんが、こういう機会がそのチャレンジに繋がっている状況です。

でも、そういう新しいことも既にされている（依頼がある）のは信頼あってですよね。知識の面といい人柄といい、自然と新しいことにチャレンジできるのは本当に自分の普段の行動が表れている証だと思います。今後もしまた新たなチャレンジが出てきたときは教えてください！

これからのご活躍も応援しています！今日はありがとうございました！