パフォーマンススペシャリスト 御厨 広志(ミクリヤ ヒロシ)
学生時代のケガをきっかけに、選手・コーチを兼任したことからトレーナーの道へ。某スポーツクラブのチーフトレーナーを経てジュニア、プロアスリートへの指導業務にも従事。科学的根拠に基づいた指導と機能的で動ける身体作り・痛みを出さない身体作りを得意とするパーソナルトレーナー。
ジュニア選手からアマチュア・プロと幅広く指導されているパーソナルトレーナーの御厨さん。科学的根拠に基づいた指導は一般の方に限らずやスポーツ選手にも支持されています。経験・知識豊富な御厨さんが普段どういった指導をされているのか、パーソナルトレーナーとして活動内容、トレーニングに対する考え方についてインタビューさせていただきました。ケガや事故などが原因で思うように体が動かせないという方、パフォーマンス面でお悩みの方に特におすすめしたいトレーナーです。
- Qトレーナーになろうと思ったきっかけ
- 御厨さんはトレーナーになられてもうすぐ10年目に入るそうですが、なぜパーソナルトレーナーになろうと思ったのでしょうか。
サポートという立場の重要さと”やりがい”に惹かれて
御厨さん「子供の頃からずっと野球をやってたんですが、もともとケガが多かったですね。それで、”自分同じようにケガで思うようにスポーツに打ち込めない選手をどうにかしてあげたい”という想いが出てきまして、調度そのタイミングで選手兼コーチを任されたことがきっかけです。」
高校生で選手ではなくコーチですか?ふつうは引退するかマネージャーになると思うんですが珍しいですね。それでコーチになってみて具体的にどういった点で興味が沸いたんでしょうか。
スポーツをされている方だと分かると思いますが、選手の時は基本的に自分のこと(体調・モチベーションなど)しか考えていないというか、あまり他の選手の細かいところまで気にしてませんよね。
はい。大体がそうですよね。
選手の場合はそれでいいと思うんですが、選手兼コーチという立場になるとそうはいきません。チームの中で誰か一人でも調子が悪い、メンタルに問題があると勝敗に関係することもあります。
それに、コーチは基本的にプレイヤーとして参加しないので体力は使いません。でも、全体をよく把握しておく必要があります。
チームの一員としてどれだけサポートできるか。当時、選手兼コーチとしてチームに関わる中でパフォーマンスを上げるためにトレーニングを考えたり、練習のサポートをする中で選手のパフォーマンス向上をサポートできるかというところに興味を持ちました。
学生時代からそこまで考えてたんですか?すごいですね…。自分だったら選手として活躍することしか考えられませんしサポートする側は我慢できないと思います。そういった考えがプロの方にも支持されている理由なんですね。
特に意識してきたことではありませんが、気付いたらという感じですね。それがトレーナーになろうと思ったきっかけというか今の自分のに繋がったと思います。
- Qパーソナルを受けている方の年齢層・特徴について
- ”パーソナルトレーナー”としての活動はまだそんなに長くないとのことですが、現在依頼されている方の特徴などはありますか?悩みなど特徴はありますか?
トレーナーとして依頼をいただく年齢層は、お子さんから高齢の方まで幅広くていらっしゃいます。特徴で言えば30~70代の方だと肩こり・腰痛でしょうか。男性の方が多いですね。
その他では、ゴルフをされている方であったりスポーツとは関係ないお仕事をされていたりと様々です。
肩こりや腰痛で来られる方は単純に痛みをとりたいということで依頼されているかと思いますが、ゴルフやその他のスポーツ関係者の方はどういった悩みがありますか?またどういった指導をされてるんですか?
腰痛や肩こりの悩みに関してはおっしゃる通りで”痛みをとりたい”というのが目的ですね。こういった方々には最終的なところは痛みを改善するだけではなく痛みが出にくいような身体作りを指導します。
ゴルフの方や他のスポーツ選手の方は、今の状態よりもっとよくしたい、記録を更新したいけど伸び悩んでいるというのが悩みで動ける身体作りを指導します。
ただ、それぞれ目的・悩みはことなりますが痛みの改善でもスポーツ選手でも、私が指導する上で一番大事にしているのは、”コンディショニング”です。
痛みを取って終わり。じゃないんですね。
はい。
ゴルフの方や他のスポーツ選手の方は、今の状態よりもっとよくしたい、記録を更新したいけど伸び悩んでいるというのが悩みで動ける身体作りを指導します。
- Qトレーナーになろうと思ったきっかけ
- なるほど。その教える上で何か重要視していることとかありますか?
あります。私の場合は、”コンディショニング”ですね。
コンディショニングとは何ですか?
コンディショニングとは、”本来もっている体の機能を適切に使うために身体を整える”というもので、特定のスポーツに合わせて行うのではなく、日常の動作にも活用できるようにしてあげるトレーニングです。
ちょっと意味が分からないです、すみません…。もう少し分かりやすくお願いします。
そうですね。”目的に合わせて動けるカラダを作る”と言えば分かりますか?
機能的するということですね。それを行うことでどうなるんですか?
コンディショニングには、人が本来持っている機能を最大限に活かせる、ケガの予防になる。というメリットがあります。
一般的なパーソナルトレーニングは、はじめから器具の使い方や方法などを教えるのが主流ですが、自分の場合はその前の段階。体の適切な使い方、つまりコンディショニングから指導するようにしています。
体の適切な使い方ということはあまり意識したことがないですね。効率的に身体を動かせるように、そこを重要視しているんですね。
そうですね。ほとんどの方が意識されてないと思います。
コンディショニングは、動き自体は地味に思われがちですが、人の機能を最大限に活かすとても大切な部分です。
言葉で説明するよりも実際に体験してもらったほうが分かるので、後でやってみましょう。
是非お願いします。
- Q初めての方への対応について
- 一般的なパーソナルトレーニングとは違った指導をされている御厨さんですが、初めての方に対して気を付けていることなどはありますか?
知る、理解してもらうこと
コンディショニングは、現在の状態をしっかり知ってもらうことが重要なんですね。なので、初めての方には、その点をちゃんと理解していただくように体全体をくまなくチェックするように心がけています。
具体的にどのようにですか?
例えば、痛み。”何が・どこが”原因となっているのか、スポーツの場合だと課題となっているのはどういったところにあるのか、その原因を実際に身体に触れて確認します。
なるほど。いきなりトレーニングを教えるのではなくて自分の体のこと知ってもらというのが目的でしょうか。
そうですね。後は実際に動作を行っていただきながら何故この動作が必要なのか・どういう影響を与えているのかちゃんと説明します。
先ほども説明したように、コンディショニングは器具をはじめから使うパーソナルトレーニングと違います。ゆっくりと地味な動作も多いです。なので、”何のためのトレーニングなのか”と疑問を持たれないようにしてます。
一般的なパーソナルトレーニングと比べるとコンディショニングは正直地味な感じがして心配になりそうですが、ちゃんと細かく説明してもらえると安心しますね。
はい。
パーソナルトレーニングは信頼してもらうことがとても大事です。知る・理解してもらうことで結果も全然違うと思います。
確かに、自分のためのトレーニング、改善なので知る・理解するというのはとても大切だと思います。それを詳しく、分かるように教えてもらうことで自分ひとりでトレーニングするときにも役に立ちそうですね。
そこまで意識してもらえるようになると嬉しいですね。
- Q御厨さんのこだわりについて
- 重要視している点と重複するかもしれませんが、御厨さんは他に何かこだわっていることなどはありますか?
こだわりは先ほどお話したことと重複しますが、”理解してもらいながらトレーニングを進める”ことです。
とにかくちゃんとしたものを提供したいです。
ちゃんとしたものというと具体的にどういうことですか?
・表面的な面だけを整えるのではなく、その土台となっているところから整える。
・何かに特化して鍛える前に、日常の生活からも機能する、動ける身体を作ってもらう。
という意味で、おそこから何か客様に気づきを与えることができれば嬉しいです。
そこまで行くとこだわりというよりも想いですね。指導内容から方法と、いろんなところにこだわりを持っているのが十分に伝わってきます。
そうですね。
やっぱり体に限らず何でも基礎はとても大切なので、まずはそこから本当に知ってもらいたいですし、コンディショニングによってスポーツだけではなく日常の何気ない生活にもイイ影響を与えることを伝えていきたいです。
- Q自分自身を客観的に見て
- 御厨さんは自分のことを客観的に見てどんなトレーナーだと思いますか?
難しい質問ですね。
そうですよね、自分を客観的に答えるのはパっと出てきませんよね。皆さん同じようなリアクションです。(笑)
御厨さん「んー…。あんまり厳しくはないトレーナーでしょうか。」
わかります。実際にお話しをおうかがいしててそれは伝わってきます!でも、お客様の目標が高かった時はどうですか?厳しくなりしませんか?
いえ、それでもやっぱり厳しくはできないですね…。
どんなに目標が高くても、それに応えたい想いはありますが、厳しく指導することは性格的に難しいです。
そう考えると優しいといいますか、怒れないトレーナーだと思います。
でも、始めにおっしゃってたように、理解してもらうことを大切にされているのであれば怒らなくても結果を出してあげることができそうですね。
そうですね。
厳しくないのが良いのか悪いのかは分かりませんが、自分のためにやるものなので、ちゃんと意味を理解してもらえれば厳しくなくても結果に繋げることはできるのかなと。
なるほど。僕は厳しいほうがいいのかなと思ってましたが、御厨さんの考えを聞くと逆に厳しくされないほうが自分にプレッシャーをより感じれそうかなと思ってきました!
- Qパーソナルトレーナーになってみて
- パーソナルトレーナーとして活動し始めてみて何か印象に残ってることや、「なってよかった」と思える出来事はありましたか?
今みたいにパーソナルトレーナーとして活動する前からで、やっぱり結果が出たときでしょうか。指導させていただいた方の”痛みが改善した・成績がよくなった”など自分が提案するトレーニングとお客様の努力が結果としてあらわれたときはなってよかったというよりも純粋にうれしいです。
自分もパーソナルトレーニングを受けた経験があるので分かりますが、すぐに結果が出なくても続けていくことで後々結果に繋がったときに受けてよかったなと思いました。それをトレーナーさんに伝えると一緒に喜んでもらえたのは印象深く残ってますね。やっぱりこういう喜びが得られる点もなってよかったと思えるところでしょうか。
それはあると思います。
後からでもそうやって結果が出たことを言われるのも嬉しいですね。
教える側、教えられる側、双方でやってよかったと思えるのもパーソナルトレーニングの魅力ですね!
- Q御厨さんの今後について
- 最後に、パーソナルトレーナーとして、またトレーナーとして今後チャレンジしていきたいこと、すでにしていること目標などはありますか?
今後チャレンジしていきたいというよりは、こういう方のパーソナルトレーニングをやっていきたいというのはあります。
どういう方ですか?
例えば、40代で仕事もバリバリやりつつスポーツにも没頭されている方です。ゴルフ、サーフィン、トライアスロン、マラソンなど、何でもいいです。
働きながらも、運動をされている方。そんな方のパフォーマンス向上をサポートしたいですね。
なるほど。なんでまたその年齢なんですか?
20代前半をピークに人の体は衰えていきます。それと共に運動のパフォーマンスも低下していくのですが、衰えを感じやすい40代の方でも、その衰えを感じずにスポーツを楽しんでもらいたいんですよ。
疲れを溜めない身体が作れると、また長く楽しんでもらえると思いますしケガの予防にもなります。だから、調度年齢を感じやすいその世代の方を特にサポートしたいですね。
確かに若い時は体力任せでケガもしにくいでが、30代を超えてくると運動する機会が減る分ケガもしやすくなりますからね…。しかも一度辞めちゃうとめちゃくちゃ衰えを感じます。
社会人になっても運動を続けている方はあまり体感としてないかもしれませんが一度やめてしまって年齢を重ねると、また再開したときに気持ちと体(動き、パフォーマンス)のギャップをかなり感じやすいんですね。
気持ちに対して体がついてこないという感じで。
ですね!僕もまさにそのタイプです。
そうですよね。そのまま続けていると何となく体は慣れてくるのですが、それでも若い時の体と比べると差はかなり大きいと思います。
でも、ちゃんとコンディショニングしてあげると若い時と全く同じとはいかなくても、自分が思う動きができるようになります。
結果も変わってきますしケガもしにくくなる。メリットがひじょうに大きいので、やっぱりそういう指導ももっと広めたいですね。
完全に戻れないとして、そのギャップが縮まるいいですね。自分もまた再開したときには是非お願いしたいです。ちなみに、他に何かチャレンジしたいことはありますか?
そうですね、他で言うと理学療法士やメンタルコーチなど、各専門のプロで一つのチームのパフォーマンスを上げていくようなことやってみたいです。
それもいいですね!そういうのはまだ日本にはないんですか?
正確には分かりませんが、オリンピック選手などは別にして、細かく専門のプロを集めて一般的にそれを既に取り入れてるという話は直接は聞いたことがないですね。
ですので、もっとそういうサポート体制を身近なところで作ってみたいです。
なるほどで。僕もスポーツチームに所属している時に整体師の方がサポートでついてくれていたので、そういう方の存在がどれだけ大事か分かります。それがメンタルでも栄養面でもサポートしてもらえるとなるとまた結果もまた全然変わってきそうですね。
御厨さん「はい。費用面などを考えるとまだ現実的ではないかもしれませんが、スポーツ全体のレべルも向上すると思いますよ。」
個人に限らずチームのレベル向上まで、幅広く考えられてますね。
まだまだ色んなことを経験したいです。
表面的なところだけじゃなく、もっと基礎となる部分の大切が今回のインタビューで分かりました。まだまだそういったパーソナルトレーニングは一般的ではないですが、今後広まっていくよう御厨さんの活動にも期待してます!
御厨さん「ありがとうございます。実現できるようにがんばります。」
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トレーナー
- 御厨 広志(ミクリヤ ヒロシ)
- 学生時代のケガをきっかけに、選手・コーチを兼任したことからトレーナーの道へ。某スポーツクラブのチーフトレーナーを経てジュニア、プロアスリートへの指導業務にも従事。科学的根拠に基づいた指導と機能的で動ける身体作り・痛みを出さない身体作りを得意とするパーソナルトレーナー。
取材・この記事を書いた人
ライター兼・運営スタッフ。身障者、高齢者にもパーソナルトレーニングを広めるために日々活動中。
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福岡市中心に活動する御厨さん。現在は主に出張でパーソナルトレーナーとして活動されています。
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