• HOME > 知識 > トレーニング頻度はどう決めるべきか
トレーニング頻度はどう決めるべきか

トレーニング頻度はどう決めるべきか


ライター

トレーニングの頻度はどのように決めるべきか悩んでいる方が多いかと思います。初心者・中級者・上級者に分け最適な頻度とは?について参考文献を基に分かりやすく解説します。

おなっす、大原優一です。

今回のテーマはトレーニングをしている人であれば気になったことが一度はある”トレーニングの頻度”についてです。どれくらいのペースでやればいいの?部位は分けたほうがいいの?など疑問に感じている皆さんの悩みについて説明します。

理由は後回しにして今回も結論から先に説明します。

結論

同じ部位を鍛える場合は週2回まで。特定部位を鍛えて約1週間以内にまた同じ部位を鍛える場合は3~5日間の間隔を空けることをおすすめします。

例えば、月曜日に胸を鍛えた場合、その3~5日後である金曜日から日曜日に再び鍛えてあげるといった感じです。

※同じ部位を週2回以上鍛えないのであれば一週間におけるトレーニング頻度が5回や6回になっても構いません。

  • 月曜日=胸
  • 火曜日=背中
  • 水曜日=休み
  • 木曜日=肩と腕
  • 金曜日=脚
  • 土曜日=休み
  • 日曜日=胸(2回目)
  • 翌週の月曜日=背中

というような鍛え方であれば同じ部位のトレーニングの間隔は5日間空いており理論的なトレーニングと言えます。

間隔を空けたほうが良い2つの理由

同じ部位を鍛えたら3~5日はあけてトレーニングした方が良い理由は2つあります。

1.筋タンパク合成時間

筋タンパク合成時間

筋タンパク質の合成時間はトレーニング終了後48時間近くおこなわれているため(※1~3)、同じ部位を毎日、または一日起きにトレーニングしても非効率なトレーニングとなってしまいます。

というのも、筋タンパク合成が活発に起こっている中で更にトレーニングを掛け合わせても相乗効果としてさらに筋肉が発達するということがないからです。

2.オーバートレーニング

オーバートレーニング

さらにトレーニングを毎日行うべきでない理由としてはオーバートレーニングが挙げられます。

トレーニングは筋肉を合成する作用ではなく、分解する作用も持っています。激しい運動を行った場合60時間後においても筋肉を分解するコルチゾルというホルモンが通常の34%も増加したままだったという研究結果があるため※4“同一部位”を鍛える場合は3~5日の間隔をあけた方が良いのです

オーバートレーニングによるコルチゾルの分泌も考慮して一週間における”トレーニングそのもの“の頻度は週4~5日までに抑えた方が良いでしょう。

ジムに行ける回数に合わせたトレーニング組み方一例

ジムに行ける回数によるトレーニング組み方一例

ジムに行く回数に合わせて、私なりのメニューを組んでみました。自分で組み方が分からない方は参考にしてみてください。

週2回トレーニングできる場合

  • 月曜日=上半身(胸、背中、肩腕)
  • 火曜日=休み
  • 水曜日=休み
  • 木曜日=下半身(脚)
  • 金曜日=休み
  • 土曜日=休み
  • 日曜日=休み

次の週も同様にトレーニングを行っていきます。

週3回トレーニングできる場合

  • 月曜日=胸 背中 肩
  • 火曜日=休み
  • 水曜日=脚 腕
  • 木曜日=休み
  • 金曜日=休み
  • 土曜日=胸 背中 肩
  • 日曜日=休み

月曜のトレーニングからは脚腕、2日あけて胸背中脚、1日あけて脚腕というように曜日が1つずれますが、同じルーティンでトレーニングを行います。

週4回トレーニングする場合

  • 月曜=胸 上腕二頭筋
  • 火曜=休み
  • 水曜=背中 肩 上腕三頭筋
  • 木曜=休み
  • 金曜=脚
  • 土曜=休み
  • 日曜=胸 上腕二頭筋

次の月曜日がトレーニング無し、そして火曜日に胸・上腕二頭筋という流れで曜日が1つずれて同じルーティンでトレーニングを回していきます。

筋肉痛のままでもいい?

Q&A筋肉痛のままでもいい?

筋肉痛のままトレーニングを行うことはおすすめしません。筋肉痛の状態では筋力が通常より低下しているため今まで以上の力を出しきれないのです。

3~5日間隔を空けても筋肉痛が残っている場合は、トレーニングのやり過ぎです。思い切って種目数またはセット数を減らしてあげましょう。

筋トレ初心者の場合

Q&A筋トレ初心者の場合

トレーニング初心者ならばそれぞれの種目のセットで全力を出しきらない程度の重量を選択し4セット行うようにしましょう。種目数は同一部位につき2種目から始めることがオススメです。つまり1部位につき8セット行うわけです。

まず、トレーニングを行った場合は次回のトレーニングでは重量または回数を少しだけ増やしてトレーニングをするようにします。

毎回のトレーニングでずっと同じ重量と回数を行なっている方がかなりいますが、それでは体はトレーニングの刺激に慣れてしまい変化しにくくなります。そうならないためにも1kgや1回でもよいので重量または回数を増やすようにしてください。

コンスタントに重量または回数を増やしていくためにはしっかりと体を回復させてあげること。つまり同じ部位を鍛えたら3~5日間は回復の時間を設けるようにしてください。

まとめ

  • 同じ部位のトレーニングを次回行う場合3~5日の間隔を空ける
  • 一週間のトレーニングの回数はオーバーワークを防ぐために5回ほどに抑える
  • 週2回は完全休養日を設けた方が良い

参考文献

※1 Anabolic signaling and protein synthesis in human skeletal muscle after dynamic shortening or lengthening exercise. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2006 Apr; 290( 4): E 731-8. Epub 2005 Nov 1.

※2 The time course for elevated muscle protein synthesis following heavy resistance exercise. Can J Appl Physiol. 1995 Dec; 20( 4): 480-6.

※3 Mixed muscle protein synthesis and breakdown after resistance exercise in humans. Am J Physiol. 1997 Jul; 273( 1 Pt 1): E 99-107.

※4 Neuromuscular function, hormonal, and mood responses to a professional rugby union match. J Strength Cond Res. 2014 Jan; 28( 1): 194-200. doi: 10. 1519/ JSC. 0 b 013 e 318291 b 726.

カテゴリ:知識
タグ:

取材・この記事を書いた人

投稿者・寄稿者
大原 優一 (Yuichi Ohara)

通称パクチー大原。フリーのパーソナルトレーナーとして活動中。TwitterやYOUTUBEで「『こうすればもっと早く筋肉をつけられるのに‼️ダイエットができるのに‼️』という過去の自分に教えたい筋トレ&ダイエット情報」を発信している。2023年の東京ボディビル選手権で優勝します。


取材依頼・お問合せ

当サイトでは、パーソナルトレーナーの方の取材依頼を受け付けています。自薦、他薦は問いません。ご希望の方はコチラよりご連絡お願い致します。取材・出張費は一切いただきません。

関連記事 RELATED POST