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停滞打破!筋肉を成長させる3つの要素

停滞打破!筋肉を成長させる3つの要素


ライター

今回は停滞を打破する筋肉を成長させるための3つの要素について解説します。「トレーニングを始めてからかなり成長したがここ最近あまり成長している気がしない」、「見た目の変化がない」、「使用重量が増加しない」といった方に是非読んでいただきたい内容です。

ハイおなっすパクチー大原です。

今回は停滞を打破する筋肉を成長させるための3つの要素について解説します。

トレーニングを始めてからかなり成長したが、ここ最近あまり成長している気がしない」、「見た目の変化がない」、「使用重量が増加しない」といった方に是非読んでいただきたい内容です。

トレーニングの頻度

まず、一つ目の筋肉を成長させる要素としてトレーニングの頻度が挙げられます。

トレーニングの頻度

全力で特定の部位を鍛えた場合、回復させる期間を設け、次に同じ部位を刺激するのは3~5日後にします。

というのも2~3日の間は筋肉の合成が行われていたり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が盛んであるためです。

※この期間中に同じ部位のトレーニングを行っても筋肉の成長スピードは基本的にかわりませんし、ストレスホルモンが大量に分泌されて筋肉が逆に分解される可能性も出てきます

また、基本的にトレーニングは毎回負荷を増やしていかないと筋肉は成長しません。前回の重量・回数を更新するために、必要な回復期間の目安は最低でも3日といえます。

ウエイトリフティング選手やパワーリフティング選手は、短い頻度でトレーニングを行っていますが、なるべく筋肉を疲労させやすいバーベルを下す動作では筋肉を使わないようにしたり、トレーニングの強度を低くして体に負担がかからないようにしているため、短い頻度でもオーバーワーク(極度の疲労)に陥ることはないのです。

ちなみに減量中の人で、”なるべく筋肉を落としたくない”と、特定の部位を高頻度でトレーニングする人がいますが、こういう場合は、全力でトレーニングをしているのではありません。

週1~2度は全力で行い、それ以外では軽くパンプアップさせる程度に筋肉を刺激する。結果、身体に必要な筋肉であると伝えるためのトレーニング方法であると考えられます。

詳しいトレーニング頻度の話と参考文献ついては過去の記事を参考にしてください。

参考文献を基にした過去の記事
トレーニング頻度はどう決めるべきか

トレーニングフォーム

トレーニングフォーム

トレーニングのフォームもかなり重要な要素です。

頻度を変えて一定の期間(1~2ヶ月)効果がなければ、トレーニングフォームが停滞の原因かもしれません。

例えば、同じスクワットをしたとしても、

  • 足幅を腰幅にするのか
  • 肩幅にするのか
  • 重心をつま先にするのか
  • カカトにするのか
  • 正面を向くのか足元を向くのか

など、様々なポイントが違えば、お尻に効いたり脚の前側(大腿四頭筋)に効いたりと部分がかなり異なってきます。

あの有名選手と同じ種目をしているはずなのに全く効かない”。

という場合は、先ほどのスクワットのように気を付けるべきポイントを押さえてトレーニングができていないことが原因として挙げられます。

トレーニングフォームを修正し、効率良く行うことで成長はかなり感じやすくなります。

パーソナルトレーニングや雑誌などから学んだフォームで一度行うだけでも今までにないパンプ感や筋肉の形の変化が得られるため、上記のような感覚がある方は是非一度フォームを見直すことをおすすめします。

また、新しい”フォームに変えた・種目を変えた”場合のトレーニング後は、パンプ感や張りなど自分の体をしっかりと観察するようにしましょう。

食事

食事も筋肉の発達には欠かせない要素です。

摂取カロリー

食事

食事が原因で筋肉が発達しない人は、摂取カロリーが少なすぎる傾向にあります。

増量時のカロリーの目安
除脂肪体重 ✕ 40 + 300kcal
除脂肪の計算ツールはコチラ
例)体重80kcalの人
体脂肪率が10%場合
除脂肪体重: 80 ✕(1-0.1)= 72kg

72kg ✕ 40kcalは2880kcalになり、これに300kcalを足すと3180kcalになります。

これ以上カロリーを増やすかどうかは、一週間に100kcalずつ増やしていきながら自分の体を観察し続けます。「結構脂肪が乗り始めてきたな」というところで摂取カロリーを増やすのを止めます。

栄養素の比率

栄養素の比率

次に摂取カロリーを決めたらタンパク質・脂質・炭水化物を摂る量を決めます。

筋トレをしている人の目安
除脂肪体重 ✕ 2~3g / 日

通常の人であれば一日に必要なタンパク量は体重✕1gとされています。しかし上の例では2~3gとなっています。

これは上記でも説明したように、運動を行うことでコルチゾールというストレスホルモンが分泌、筋肉が分解されてしまうからです。そのため、筋肉の合成作用を高めるために一般の人よりもタンパク質を多く摂るようにします。(※1※2※3※4)

除脂肪体重が72kgの人ならばその3倍、216gのタンパク質を摂取します。

※タンパク質は1g当たり4kcal。216gの場合864kcalになる。

脂質は、総摂取カロリーの10%から20%を目安に摂るようにします。

3180kcalの20%だと636kcal。脂質1gあたり9kcalなので、636 ÷ 9でおよそ70gの脂質を摂取する計算になります。

炭水化物は、総摂取カロリーからタンパク質と脂質のカロリーを引いた量を摂ります。

3180(総摂取カロリー)- 636(脂質のカロリー)- 864(タンパク質ののカロリー)
= 1680kcal(炭水化物のカロリー)

タンパク質は、1gあたり4kcalなので420gの炭水化物を摂取。摂取カロリーをさらに増やしたい場合は、炭水化物の量を増やして調整します。

まとめ

停滞打破!筋肉を成長させる三つの要素

この他にも筋肉を成長させる要素はたくさんありますが、今回紹介した3つの要素はかなり重要です。

トレーニングの頻度や食事は自分で修正することができます。しかし、トレーニングのフォームに関してはパーソナルトレーナーや友人から修正してもらったりと、客観的な視点がないと難しいです。

近くにそういった知り合いがいない方は、雑誌等を何度も読み返してみたり、しっかりとポイントを押さえて実践してみることをおすすめします。その際、記録を取りながらカラダへの変化をよく観察しておきましょう。

参考文献

  • ※1
    Physical activity,protein metabolism and protein requirements.Proc Nutr Soc.1994 Mar;53(1):223-40
  • ※2
    Evaluation of protein requirements for trained strength athletes.J Appl Physiol(1985).1992Nov;73(5):1986-95
  • ※3
    Protein and amino acid needs of the strength athlete.Int J Sport Nutr.1991 Jun;1(2):127-45.
  • ※4
    ISSN exercise & sport nutrition review:research & recommendations.J Int Soc Sports Nutr.2010 Feb 2;7;7.doi:10.1186/1550-2783-7-7
カテゴリ:知識
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取材・この記事を書いた人

投稿者・寄稿者
大原 優一 (Yuichi Ohara)

通称パクチー大原。フリーのパーソナルトレーナーとして活動中。TwitterやYOUTUBEで「『こうすればもっと早く筋肉をつけられるのに‼️ダイエットができるのに‼️』という過去の自分に教えたい筋トレ&ダイエット情報」を発信している。2023年の東京ボディビル選手権で優勝します。


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