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焼肉で下痢をする理由

焼肉で下痢をする理由


ライター

焼肉に行くといつも下痢になる…という方、いらっしゃいませんか?今回は焼肉で下痢になる理由を分かりやすく説明しています。

今年も猛暑。気温30度以上の日が今年も続いています。

さてこのような暑いときによく言われるのが「夏バテしないようにがっつり食べよう!」とか、「スタミナがある食事をしよう!」ということです。

そう言われて、あなたはどんな食事を思い浮かべますか?「肉」を思い浮かべた人も多いのではないでしょうか。

焼肉で下痢になる理由は脂質にあり

トイレ

実際にプロ選手の食事アドバイスをしていると、新人選手などあまり栄養の知識のない選手がいうのが「焼肉」「ステーキ」です。とにかく夏バテやスタミナには肉を食べるというのです。

これは少し知識があれば、そうとも限らないのはお分かりかと思います。確かに肉に多く含まれるたんぱく質は夏バテなどを予防するためには必要なり栄養素です。

しかし、焼肉やステーキなどは部位による違いはあるもののの、たんぱく質だけでなく脂質を多く摂りがちです。また焼肉は脂質がおちる調理法ですが、食べればわかるように100%脂質が落ちるわけではありません。

肉でたんぱく質だけでなく脂質も多くとってしまうと、消化に時間がかかり内臓に負担がかかります。そのため、食べることで逆に余計に疲労を感じやすくなることもあるのです。

また疲労によって下痢もしやすくもなります。腸が疲労すると、栄養素や水分を吸収しにくくなるからです。

普通、便の水分量は80%程度なのですが、腸がうまく水分をコントロールできず便の水分が90%以上になると下痢になってしまいます。

脂質に含まれる飽和脂肪酸も原因に

肉

そしてもう一つ、肉を食べると下痢をしやすくなる理由があります。それが脂質の種類です。

正確には脂質を構成する脂肪酸の種類なのですが、肉は飽和脂肪酸を多く含みます

飽和脂肪酸は極力さけるようにしている方も多いと思いますが、国の基準では、飽和脂肪酸:不飽和脂肪酸は3:7(一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸)の割合でとることが勧められていて、決して飽和脂肪酸は0ではありません。

さてこの飽和脂肪酸には様々な種類があるのですが、牛肉の脂質に多く含まれるのがステアリン酸という飽和脂肪酸です。このステアリン酸がとりすぎることで実は下痢が起こりやすくなることがあるのです。

下痢をする人は疲れた時の焼肉は控える

以前食事サポートをしていたプロ選手で、試合後に食事をすると必ず下痢をするという選手がいました。

試合後は普段の練習よりも体への負荷が大きく、疲労をしやすくなるため、疲労が下痢の原因かと思いカウンセリングをすすめていくと、食事内容を聞けば試合後はほぼ焼肉という選択肢でした。

ですから試合後の焼肉をやめてこの下痢が解消されたのはいうまでもありません。

スポーツ選手ではなくても、焼肉を食べて下痢をするという自覚のある人は、「疲れているから焼肉!」という選択はしないことが最も重要です。

まとめ

ちなみに、下痢をすれば体から水分とともに、ミネラルなども失われます。これはさらに疲労の原因になるだけでなく、肉離れなどの原因にもなります。

筋トレなどを行った後に焼肉をたべて下痢をする、、、という方は、体質だけでなく、この肉の脂を避けてみたら解消するかもしれません。

カテゴリ:知識

取材・この記事を書いた人

投稿者・寄稿者
川端 理香 (Rika Kawabata)

元日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ。プロスポーツ選手から子どもまで、広くサポートを行う。パフォーマンスアップのための講義やメニュー作成、プロスポーツ選手の食事を例にした子どもたちへの食育も行う管理栄養士。


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