筋肉の成長に野菜が必要な理由
筋肉をつけるためには、たんぱく質だけを摂取すれば良いというわけではありません。筋肉の成長には野菜に含まれる栄養素も重要なのです。
筋肉の成長に野菜がなぜ必要なのかということをテーマについて説明します。
筋肉に対する誤った知識
最近は、多くの人がこれまでのような、エネルギーや脂質を減らしたりする食事制限から、”いかに筋肉をつけるか”という食べ方にシフトしているように感じます。
もともと筋肉がつき代謝が上がることで、体脂肪が落ちやすくなり、リバウンドもしにくいと言われていました。
しかし、筋肉がつくことで逆に減るのではなく増えてしまうことに対する恐怖心を持つ人がいたことは事実。でも、その知識は誤りで、実際は筋肉と脂肪は同じ重さならば筋肉の方が体積が小さいのです。
つまり、体重が同じで体脂肪率が異なる人がいた場合、体脂肪率が低い人の方が引き締まった身体に見えるわけです。ですから、痩せたいのであれば体重だけに目を向けてはいけません。
筋肉をつけるためには、食事量を”減らす”ことよりも、どちらかと言えばむしろ”食べる”ということの方が大事になります。
勿論、たんぱく質が身体づくりには欠かせません。最近は、サラダチキンやたんぱく質が多い飲料なども増えて、以前よりも手軽にたんぱく質を摂取しすい環境にあります。
しかし、実際にそれを一生懸命食べても効率が悪いのはご存知でしょうか。
実は、筋肉はたんぱく質だけでできているわけではありません。そのため、他の栄養素も必要になるのです。
筋肉の成長になぜ野菜が良いのか
たんぱく質を多く摂ると便などが臭くなったり、便秘になりやすくもなります。
食事を変えて、おならが急激に臭くなったことがあるという人は要注意。これらの症状は腸内環境(腸内細菌)が悪い状態にあることが分かると思います。
実はこの腸内細菌は、
- ビタミンB6
- ビタミンB12
- ビタミンK
- 葉酸
など、複数のビタミンを体内で作ることができるのです。
例えば、ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に欠かせない栄養素です。たんぱく質を多く摂取したときは、ビタミンB6の量も増やす必要があります。
また、葉酸は妊娠期にしっかりとることが奨められているように、細胞を作るためには欠かせない栄養素です。食事をしなくても腸内細菌が筋肉に必要なビタミンを作ってくれます。
その他、食物繊維は便秘の予防などにも効果が期待できるため、食物繊維が多く含まれる野菜を摂ることが大事です。
※野菜はどんな野菜でも構いませんが、特に食物繊維が多いものを摂取しましょう。
食物繊維が多い野菜
- おくら
- アスパラ
- ごぼう
- 青菜(モロヘイヤ、春菊など)
- ブロッコリーはビタミンB6
さらに、野菜だけでなく、ワカメや昆布などの海藻やキノコなどの食材もおすすめです。
※注意※
野菜ジュースは、生の野菜をとるよりも食物繊維が摂取しにくいため野菜の代わりにはなりません。
まとめ
野菜は、よく敬遠されがちな栄養素ではありますが、筋肉をもっと大きくしたい方に限らずダイエットにも必要不可欠な食材です。たんぱく質を摂るときだけではなく、日常的に摂取することを心がけましょう。
体系だけの変化ではなく、あらゆる面で良い効果が期待できかと思います。
取材・この記事を書いた人
元日本オリンピック委員会(JOC)強化スタッフ。プロスポーツ選手から子どもまで、広くサポートを行う。パフォーマンスアップのための講義やメニュー作成、プロスポーツ選手の食事を例にした子どもたちへの食育も行う管理栄養士。
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