筋トレ、ダイエットで愛用されるバナナの栄養と食べるタイミング
バナナがどう良いのか栄養素と身体への影響について見ていきましょう。最後にバナナを使ったレシピも紹介しますので、そのまま食べるよりもアレンジを加えたい場合などに活用してみてください。
バナナの栄養素
バナナにはたくさんの栄養が含まれています。
- 糖質
- 糖質はもっとも効率の良いエネルギー源です。バナナの糖質は、ショ糖・果糖・ブドウ糖と様々なため、エネルギーに変わるスピードが異なります。そのため、すぐにエネルギー源ともなりますが、持続性もあります。糖質を効率よく摂取できることで、運動後の回復が早くなります。糖質が不足するとことで起きる、動きや集中力の低下、疲労感が高まり、パフォーマンス低下を予防できます。
- カリウム
- 体の中の水分バランスをとる役割があります。熱中症など、大量に汗をかくと、失われやすいです。また筋肉の収縮にも必要なミネラルです。
- マグネシウム
- 酵素の活性化や体温調節、神経の興奮、筋肉の収縮を働きかけます。マグネシウムは、カルシウムやリンと共に骨や歯の発育に関わるミネラルです。マグネシウムも食事から補うことで、骨粗鬆症の予防につながります。
- ビタミンC
- 活性酸素を除去する抗酸化作用があります。鉄の吸収を促進するので、鉄欠乏性貧血の予防にもつながります。
- ビタミンB6
- アミノ酸の代謝や神経伝達物質の生成に必要なビタミンです。
- ビタミンB群
- 糖質や脂質をエネルギーに変えるたに必要です。特にエネルギーの消費量が増加すると、エネルギーの必要量も増加するので、比例してビタミンB群の必要量も増加します。ビタミンB群は水溶性ビタミンで、1度に多量に摂取しても体内に必要量が満たされていると尿中に排泄されます。こまめな摂取が必要です。
- トリプトファン
- トリプトファンは体の中で作られないアミノ酸(必須アミノ酸)なので食べ物から取り入れます。ストレス症状を低減する脳内ホルモンであるセロトニンの材料となり、トリプトファンからセロトニンに変わるため炭水化物・ビタミンB6・マグネシウムなどが必要です。バナナにはこれらの栄養素も含まれています。
- ポリフェノール
- ポリフェノールには抗酸化作用があります。運動をすると、体内で活性酸素も生成されます。活性酸素により細胞の機能低下や細胞内のDNAの損傷を引き起こすこともあります。この活性酸素を除去する働きが抗酸化作用です。
バナナが良い理由
バナナは果物の中でも炭水化物が多く含まれています。
特に完熟したバナナの炭水化物はブドウ糖に変わるため、スポーツをする方には手軽に効率よくエネルギー補給ができるのです。
また、ビタミンB6・ビタミンC・カリウム・マグネシウムなど、運動時に汗を書かくことで失われるビタミンやミネラルも補うこともできます。
※運動後、疲労により食欲が低下していてもバナナはやわらかく、食べやすいため糖質補給に向いています。
食べるタイミング
食べ物が消化されるまでには時間がかかります。特にたんぱく質や脂質が多い食事は、胃の中に3時間後でも残っています。
それとは対照的に、糖質が多く脂質が少ないバナナは、消化吸収が早いといった特徴があります。そのため運動の30分前の補給に適しています。また、運動後の疲労回復を早めるためは4時間までに糖質を補うと回復力が高まるといった効果が期待できます。
運動強度によっては、エネルギーや栄養素が3食の食事で摂り切れない場合もあるかと思います。食事と食事の間隔が6時間以上空いてしまうときは、補食としてバナナを選ぶことで必要なエネルギー、栄養素が補いやすくなります。
バナナを使った簡単レシピ
バナナのはちみつナッツかけ(1人分)
くるみやアーモンドなどナッツ類には、ビタミンEが含まれています。
バナナのポリフェノールと同様、ビタミンEにも抗酸化作用があります。はちみつも効率よく吸収される糖質なので、運動後の疲労回復におすすめです。
- バナナ:1本
- くるみ:3粒
- アーモンド:3個
- はちみつ:適量
- 作り方
- 1.バナナを輪切りにする。
- 2.クルミとアーモンドを粗みじん切りにする。
- 3.お皿に、バナナと刻んだナッツをかけ、はちみつをかける。
保存方法
バナナは温かい国の果物のため、13℃以下の冷蔵庫での保存はむいていません。常温で保存しておくと成熟していきます。
また、傷みやすいので山型に置きます(バナナの先端と末端を下に向ける)。逆にバナナを船型のように置くと重みでつぶれてしまい、そこから傷みやすくなります。最近は100均などで専用スタンドを購入できるので、利用するのも長持ちさせる方法の一つになります。
すぐに食べきれない場合は、バナナの皮を剥き1本ずつラップで包みます。そのまま冷凍庫に入れると簡単に冷たいバナナが食べられます。冷凍すると日持ちするので便利です。
まとめ
最近では、バナナケースも販売され持ち運びも便利になりました。包丁など使わずに皮を剥くだけで食べられるので運動前後の糖分補給が簡単にできるだけではなく運動のパフォーマンスをアップに役立ちます。
また、スーパーだけでなくコンビニでもバナナが売られていて、1年中どこでも手軽に食べられるので運動をされる方には特におすすめです。
ただし、食べ過ぎはエネルギーや糖質の摂り過ぎにもなるので、その日の食事や運動に合わせて摂り入れましょう。是非、運動のパフォーマンスアップのためにも、上手に活用してみてくださいね。
取材・この記事を書いた人
管理栄養士&健康食育シニアマスター。専門学校講師、クリニック栄養指導やレシピ作成、オンラインでの食事サポートを通じ、2万人の方に食事の大切さを伝える。雑穀ご飯とみそ汁で腸から元気にし、笑顔になれるよう人生が楽しく、豊かになる食べ方をお伝えします!
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