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生理中のトレーニングはどうする?トレーナーが教える身体への影響と対処法

生理中のトレーニングはどうする?トレーナーが教える身体への影響と対処法


ライター

月経(生理)は、女性にとって無視できないものです。うまく付き合っていきながらトレーニングを続けるためには、どうすべきか。月経によるトレーニングへの影響と対処法について説明します。

こんにちは、きみーんです!

女性のみなさん、月経時のトレーニングはどうしていますか?

休む、通常通りに行う、軽めに行うなど、人それぞれ異なるかと思います。

そこで今回は、悩んでいる方の多いテーマー「月経(生理)の時のトレーニング」をテーマにどういった影響を与えるのか、どうすれば良いのかについて説明します。

悩んでいる方にとって参考になればと思います!

月経(生理)について

月経とは、「約1か月の間隔で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」と定義されています。それよりも短い周期のことを頻発月経といい、反対に長い周期を稀発無月経と言います。

頻発月経
24日以内の頻発月経
稀発無月経
39日以上の頻発月経。月経周期以上と言われている。

※それぞれの月経による影響はテーマから反れてしまうため割愛します。

月経が起こるメカニズム

月経メカニズム
  • 1.脳にある視床下部から性腺刺激放出ホルモン(GhRH)が分泌されると、ホルモンのコントロールを行っている下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。
  • 2.卵巣で卵胞が発育しエストロゲンの分泌量が上昇。排卵の準備(卵胞期)が行われます。
  • 3.エストロゲンの分泌量がピークに達すると下垂体から排卵を促す黄体ホルモン(LH)が分泌されて排卵が起こります。(排卵期)
  • 4.排卵後の卵胞は黄体となり、プロゲステロンが分泌され、子宮内膜が妊娠しやすい状態を作ります。(黄体期)
  • 5.妊娠が成立しない場合、黄体が白体に変わり、子宮内膜が剥がれ落ちて膣から排出されます。

以上が月経のメカニズムです。エストロゲンやプロゲステロンの分泌バランスによって月経周期が保たれています

月経とコンディションの相関関係

月経とコンディションの相関関係

月経周期は、”排卵前の卵胞期”と”排卵後の黄体期”の2つに分けられます。

卵胞期と黄体期のステージによって性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの濃度は著しく変化します。卵胞期は低エストロゲン・低プロゲステロン、黄体期は高エストロゲン・高プロゲステロンとなります。

  • 卵胞期・・・低エストロゲン 低プロゲステロン
  • 黄体期・・・高エストロゲン 高プロゲステロン

女性アスリートを対象に、「身体のコンディションが良いと感じる時期はいつ?」というアンケートを行った結果、最も良いと感じた時期は「月経終了直後~数日後」であり、最も悪いと感じた時期は「月経中」または「月経前」という声が多く上がったそうです。

女性のみなさんは、ある程度予想通りの結果ではないでしょうか?

月経前と月経中のトレーニングについて

月経前と月経中のトレーニングについて

月経前に、無性にイライラしたり強い眠気を感じたり、食欲が強く出たり、目には見えない身体の不調が出たりと月経前症候群(PMS:Premenstrual syndrome)を少なからず感じる方は多いかと思います。

実際私も、そんな中でトレーニングを行った結果、いつもより集中力が欠けてしまって思うようにトレーニングが出来なかった…なんてことがよくあります。

それでもトレーニングをしようなんて思う方は、よっぽどストイックなのでしょう…。または、生理による体調の変化を感じにくい方ではないでしょうか。

ただ、そういった方は珍しいと思うので基本的には生理痛が酷い時は無理せずに休むべきです

腹圧もかけにくいですし、下半身の浮腫みも強く出る期間です。そこでトレーニングを頑張ったとしても、いいパフォーマンスが出せないことの方が多いので身体の声を聞いてゆっくり休むようにしましょう!

成長には休息も必要です。休みもトレーニングと考えることでストレスにならずに済むと思います。

女性の筋肥大(成長)は月経後に関係している?

女性の筋肥大(成長)は月経後に関係している?

※以下の内容は少し難しくなっているので、ゆっくり読み進めてください。

女性は、周期によって性ホルモンの分泌量が変化することで、筋肥大しやすい時期があるということをご存知でしょうか?

男性と比べて女性は、テストステロン(男性ホルモン)インスリン様成長因子‐1(成長に関わるホルモン)の値が低いので筋肉の成長が遅いと思われてしまいがちですが、女性にもホルモンの働きにより成長しやすい時期があります。

それが、卵巣ホルモンのエストロゲンというもので、高エストロゲンの時の方が低エストロゲンの時よりも有意に高い値を示すことが報告されています。

女性の筋肥大時期
高エストロゲン > 低エストロゲン
高エストロゲンが有意のタイミング

高エストロゲンのステージと言えば、「黄体期」です。

アナボリックホルモン(たんぱく質の合成、分解抑制作用があるホルモン)は、運動後に分泌量が増えるのですが、このアナボリックホルモンが多く出ることで筋における代謝や修復に関与すると考えられているため、エストロゲンの濃度が高い黄体期はよりハードにトレーニングをした方が良いと考えられます!

つまり、”排卵が起こって月経が始まるまでの期間は、卵胞期よりも筋肥大しやすい”ということになります。

ただし、月経直前になるとPMSの症状も出やすい時期なので、あくまでも身体のコンディションを様子見ながらハードにトレーニングをしてください。

月経周期の重要性

月経周期の重要性

通常、月に1回月経は起こるものです。

しかし、過度な食事制限やハードなトレーニングによって”月経周期が乱れている・周期が安定しないことが普通になっている”、そんな方も少なからず見受けられます。

(特に、ボディコンテスト競技や陸上競技など、体重制限を強いられる競技に取り組んでいる方。)

カロリーの摂取不足やオーバートレーニングを長期的に行った場合、女性の身体は自分を守るために生命維持に関与しない生殖機能を犠牲にしてしまいます

それにより、性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンが正常に分泌されずに生理不順を引き起こしてしまうのです。

また、「月経が起こらないことは何故いけないのか?」、「生理痛を感じなくていいから月経は来ない方が楽」など安易な考えを持つことは危険で、月経異常時には成長ホルモンの分泌が上昇しにくくトレーニング効果も薄れてしまう可能性もあります。

まずは、月経が毎月起こることが大前提です。周期が乱れている場合は婦人科の受診をおすすめします。

まとめ

いかがだったでしょうか。

身体は、月経直前から月経中はメンタル・フィジカルともに通常より繊細になっています。無理なトレーニングは大きな代償となって身体に返ってくることもあるかもしません。

トレーニングを楽しく続けていくためにも、自分の身体を守るためにも月経周期の把握・基礎体温の計測・ピルの活用など、できることしていきましょう。そして効率的、健康的に自分の理想となる身体を手に入れましょう!

カテゴリ:知識
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取材・この記事を書いた人

投稿者・寄稿者
Kimi Fitness (Kimi)

元酪農家がダイエットきっかけでトレーナー、ボディビルの道へ。ダイエット、フィットネス、健康について書いてます。より生活を豊かに。よりフィットネスを身近に。


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