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筋肉、筋力に左右差が生まれる原因と対策

筋肉、筋力に左右差が生まれる原因と対策


ライター

普段生活をしていて右肩が動かし辛い、左肩が重い。鏡などで自分の身体を見て右と左で違う点がある、トレーニングで左右差が出るなど。何かしら違和感を感じたことがあるかと思います。今回は、誰しも一度は感じたことのある、左右差の原因とその対策について説明します。

普段生活をしていて右肩が動かし辛い、左肩が重い、など片方だけに違和感を感じることはありませんか?

または、鏡などで自分の身体を見て右と左で違う点がある、トレーニングで左右差が出るなど。何かしら違和感を感じたことがあるという方も多いかと思います。

今回は、誰しも一度は感じたことのある、左右差の原因とその対策について説明します。

左右差が生じるのは何故か

左右差が生じるのは何故か

左右差が生じる原因のほとんどが日常生活にあります。

  • カバンをどちらか一方の肩にさげる
  • 座るときに足を組む
  • スマホを片方の手でよく操作する
  • テレビが自分の身体の右側にあり、いつも顔を少し右に向けて見ている
  • 寝るときにいつも片側を向いて寝るクセがある

日常何気なく行っているこれらの動作が原因となり左右差が生じてしまうのです。

この左右差に重要となるのが”骨の配置(アライメント)”で、筋肉や他の軟部組織に不具合が生じることで骨の配置が変化し、左右差に繋がります。

しかし、左右差が必ずしも自らの行動が原因で起こるというわけではありません。

最近ではそもそも人間のカラダは左右非対称の構造になっていることが分かっていて、トレーニングやリハビリのエクササイズでも左右同じ数・方法をやる必要はないと言われています。

人間のカラダの内部はたくさんの内臓器官が存在しています。胃の大きさは右側と左側で少しずつ変化し、右の肺と左の肺の大きさも異なります。

また、横隔膜の左側の下には脾臓、右側には胆嚢があったりと左右非対称に収められているのです。

さらに詳しく説明するとその他の臓器の影響や肺・呼吸にも関係するなど左右差が生じるようにできていると言っても過言ではありません。

左右差の影響

左右差の影響

身体に左右差が生じると筋肉のバランスが崩れ、よく使う側に通常以上の負担がかかることになります。そして、普段使わない筋肉は硬くなり機能が低下させることがあります。

この状態に陥ると、脳は『この状態をなんとかしよう』と他の筋肉や組織が協力し、均整が取れているような状態を作りだします。

そして、この動きを脳が新たな動き方(間違った運動パターン)としてプログラムしてしまうのです。こうして書き換えられてしまった動作は、筋肉のバランスも崩れた状態になり、身体の各部位にストレスとなって負担をかけることになります。

さらに、この状態が続くと本来の正しい体の使いかた出来ていないため炎症や痛みと繋がっていきます。

このような左右差がある状態でトレーニングを続けると自然に片側に重心が偏ったり、片側の筋肉を優先的に使うようになってしまうのです。結果、思うように筋力を発揮するうことが出来ず、効率よく鍛えることが困難になりケガのリスクも高めてしまいます。

左右差は改善すべきか

基本的に左右差がある場合は、改善するのがベストです。

※ただし、左右差がある方がパフォーマンス発揮に繋がるような競技を行っている人であれば、左右差を矯正せずにトレーニングを行うこともあります。

先ほども説明しましたが、専門的な知識がない中で左右差があるままトレーニングを続けると効率が下がりケガの危険性も高くなります。

また、身体を効率よく鍛えるためには『あるべき位置で使うべき筋肉を使って(余計な筋肉を使わず)本来持っている機能を発揮すること』が大切です。

この状態が一番効率よく力発揮が可能で、鍛えたい部位に的確に効かせることができます。そのためにも、左右差はできるだけ整った状態に改善していくことが重要となります。

対策・まとめ

左右差は改善すべきか

左右差を防ぐには、左右差の原因の部分で挙げた日常生活で何気なくやっている癖をなくしていくことが重要となります。

左右差を作らない為に日常生活で気をつけるポイント簡単で、はじめに挙げた原因そのままの行動を行わいなことです。

  • カバンをいつも同じ肩にかけない
  • 座るときに足を組まない
  • スマホをいつも同じ手で操作しない
  • テレビをみるときにいつも同じ側に身体を向けて見ない
  • 寝るときにいつも同じ側を下にして寝ない

このような日常生活で何気なくやっている左右不均等な動きを意識して極力少なくしていくことが一番の対策になります。

また、元々の身体の左右差もなるべく均等な状態に整えていくことで、身体の負担を軽減することに繋がります。この元々の構造の不均等をリセットするのは、専門家であるトレーナーにお願いするのがベストです

いずれにせよ、今の自分の身体にどのような左右差があるのがまずは知ることがとても重要で、自分の身体に合ったリセット方法も分かるので一度自分の身体を評価して貰うことをオススメします。

カテゴリ:知識

取材・この記事を書いた人

投稿者・寄稿者
御厨 広志 (mikuriya)

某スポーツクラブのチーフトレーナーを経てジュニア、プロアスリートへの指導業務にも従事。科学的根拠に基づいた指導と機能的で動ける身体作り・痛みを出さない身体作りを得意とするパーソナルトレーナー。


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